今年はコロナの影響で学校がしばらく休みになっていたため娘の小学校の夏休みが8月1日からになりました。
夏休みの期間は普段より短くなりましたが宿題は普段と変わらず膨大にあります。
私の子供の頃は夏休みの宿題は全くせず最後の2日間で全部終わらせていました、懐かしい思い出です。
私が仕事から帰ると居間で娘が夏休みの宿題をしていました。宿題を見ていた妻と娘がうんうんと唸っています。
問題を見てみると「夏休みの思い出を5・7・5・7・7を意識して書いてみよう。」と書いてありました。
これは小学4年生にしてみると難易度が高いと思われます。
「パパ、何か考えてや。」
可愛い娘からお願いされたのと吟遊詩人を目指していた血が騒いだため考える事にしました。
「夏休みやからスイカとかいいんじゃない?」
食前のお菓子を食べながら妻が横から口を出してきました、詩における才能が皆無の妻にしては良い提案です。
私は言葉の選択を何度も変え10分程考え込みました。
「思いついた。」
「どんなの?」
「これで行こう『夏休みスイカをかじり種飛ばし 3日たちてもまだ残りけり』どうかな?」
最高の一首ができました。
「よく考えて、小学4年生よ。4年生の中でも更にこの子よ。けりなんか使うか!」
妻から否定の言葉がとんできました。
「分かったじゃあ種飛ばしから下は変更するわ。」
更に10分程の時間を費やし私は考えました。
「できた『夏休みスイカをかじり種飛ばし 甘き香りに蟻が群がる』どうかな?」
「あほか、前の漢字テストでこの子25点やったんよ!」
妻の言葉は正しいかもしれませんが横にいる娘を傷つけていないでしょうか、娘に目線を向けると鼻くそをほじっていました。何ら問題ないようです、妻との話を続けます。
「じゃあどんなん作ればいい?」
「蟻がきて可愛いなとかでいいんよ。」
「何なんそれは、アホの44歳の女性が作ったとしか思えん。」
「うるさい!」
結局いつもの妻と私のケンカになってしまいました。
「パパ、蟻がきて可愛いなにする。」
娘は妻の案を選んだようです。娘が書き出した文字を見ていると夏休みが夏体みになっていました。
蟻がきて可愛いながしっくりきますね、妻の見立てもたまには当たるようです。