地球

娘も小学4年生になってからかなり知識が付いてきました。

TVを見る事が多く雑多な知識を身に付けています。

私に質問してくる事も多く「雨って何で降るの?」というような自然の内容や「おさわりって何?」(漫画の「銀魂」の影響)等、幅広く質問してきます。

先日も妻と娘と一緒に映画を見にいき映画館近くの店で買い物もしてきたため帰りの車に乗り込んだのが19時頃になりました。

車の中で外を見ると星がでており綺麗に輝いていました。

娘は星を見ながら私に質問してきました。

「地球はできてどれ位たつの?」

ロマンチックな質問です、星を見ながら娘に質問して欲しいトップ3の中の一つです。

娘が壮大な宇宙に思いをはせる姿を私は微笑ましく感じていました。

「大体46億年位かな」

「そうか、他の星の方がパイセンか」

パイセン?娘のつぶやきが少し気になりましたが話を続けます。

「そうやな宇宙の年齢は137億年、太陽の年齢は47億年らしいよ。天の川銀河には132億歳の星が存在するって言われているしね。」

娘と知的な会話をしている自分がとてもカッコよく感じ持っている知識を総動員して話を続けました。

「そうか、地球は昼休みに焼きそばパン買いにいかされとんか」

焼きそばパン?話を続けます。

「今11月だからおうし座北流星群がよく見えるらしいよ」

「先輩、焼きそばパンなかったんでミートパン買ってきました。」

ミートパン?娘がコントを始めました。

「先輩、焼きそばパンなかったんでかつ丼買ってきました」

放ってはおけません、ツッコミます。

「パンの代わりにかつ丼は重すぎるやろ!」

「先輩、焼きそばパン買いに行ったんですけど店がなくなってました」

「オチがベタすぎ!」

そんな私と娘の会話を聞いていた妻がつぶやきました。

「また意味のない会話しとるわ」

ロマンチックな話が娘のボケに取って代わられました。

まあこれでいいか・・。

成長

最近娘が太ってきました。妻が太っているため当然食生活はデブの食事になります。

妻の身長は168センチと高いですが私の読みが正しければ体重は70キロオーバーです。

ネットで調べると168センチの標準体重は62.1キロですが妻の体重は75キロ(推定)です。

自称40キロ台の妻はさておき先日娘と一緒にお風呂に入りました。

その日は珍しく一番風呂でした。普段は妻が先に入った後、お風呂に浮かんでいる妻の垢を桶ですくってから入っています。

食事が終わり居間でNintendo Switchをしていた娘に「お風呂に入るよ」と呼びかけますが全く動きません。

何度か声掛けをしてもちょっと待ってと言いながらゲームを続けていきます。

埒が明かないためゲームを取り上げうつ伏せになっていた娘の両足をつかみ脱衣所まで引きずりました。

「痛い、痛い」

居間の段差にアゴをぶつけて痛がっていた娘を起こし服を引っ張って脱がしました。

服を脱がされた娘は自分の腹を見つめています。

「最近私、太ってきたかも」

「そうやな」

遅まきながらやっと自分の体形に気づいたようです。

「最近妊婦さんみたいになってきたんよ、そろそろ子ども産まれるかな」

その言葉を聞き私は娘の腹を撫でながら言いました。

「男の子かな、女の子かな」

私がそう言うと娘は私の目を見つめ声を張って言いました。

「俺もそろそろお爺ちゃんかじゃないんよ!」

娘は相手の心の奥底に眠る心理にツッコミができる技を覚えたようです。

私のおかげで順調に笑いのセンスが、妻のおかげで順調に腹が成長していってます。

幸せにしたい

私は周りの人間を幸せにしたいといつも思っています。(妻を除く)

幸せにするには優しい言葉をかけたり相手の気持ちを理解したり他にも色々な事があるはずです。

会社の人にマジックをしたら喜んでもらえると思い、休みの日に朝からYouTubeのトランプマジック動画を見ながら練習していました。

私は必死でトランプで練習をしていると、仕事に出かける準備をしていた妻は横目で見ながら言いました。

「気持ち悪い」

池の水全部抜くの池のような心の持ち主の妻には私の崇高な心はわかってもらえないようです。

私は周りの人間を幸せにしたいんです(妻を除く)、後もうちょっとモテたいんです。

また別の日になりますが私は会社の事務員の女性にTikTokで流行っている「ポケットからきゅんです!」の歌を振り付きで歌いました。

「ポケットからきゅんです!

え?何落としたの?きゅんです!

君がくれたきゅんです!

でも君にあげられなくてシュンです。」

事務員の女性は大笑いしてくれたので私は幸せな気持ちになりました。

その日夜勤だった為、夜10時頃に家に帰りました。

娘は寝室に入って漫画を読んでおり、妻は針金のような髪の毛をドライヤーで乾かしていました。

いつも通り妻に報告です。

「ポケットからきゅんです!を事務員さんに歌ったらめっちゃウケたよ」

「気持ち悪い」

妻はこちらを見向きもせずドアを壊れそうな勢いで閉め寝室に入っていきました。

それから5分程して私が台所でご飯を食べる準備をしていると娘が寝室から顔をのぞかせました。

「パパ、ちょっと来て」

普段より険のある声で呼ばれ私はすぐ寝室に向かい娘の布団の横に座りました。

「何してくれとんよ、我が家の恥よ!」

娘は怒っています。

「私も変な子って思われるやろ!」

娘は怒っています。

「パワハラって言われるよ、最近の子はすぐ何かあったらパワハラって言うんよ!」

周りの人間を幸せにしたい(妻を除く)と思い歌を歌っただけで10歳の娘にこってり絞られた39歳の悲しい一夜でした。