1月26日は妻の誕生日です。
その日私は仕事が昼からであったため10時過ぎ頃までゆっくり寝ていました。 私が寝ている間、妻はトイレ掃除や風呂掃除をしていました。 寝室から出て妻と目が合いました。 いつも以上に不機嫌そうです。お腹が空いてるのでしょうか?
「ああ、おはやう。」爽やかに私は声をかけました。 妻から返事がありません。
「今日は私の誕生日じゃー。」
妻はいきなり叫びました。はい、お察しの通り忘れていました。 これは妻にバレてはいけません。
「知ってるよ、おめでとう。」 なるべく嘘がばれないように声をかけました。
「めでたい事あるもんかー!」
何故か怒られてしまいました、多分お腹が空いていたんですね。
その後私は朝食をとり娘と一緒にテレビを見ていました。妻も掃除が終わったらしく私たちの近くに座りました。
座ってからすぐに妻が娘に声をかけました。
「臭い、オナラした?」
「えーしてないよ。」 娘は否定しました、どうやら本当にしてないようです。
「何か臭いんだけど」 妻が不思議そうに呟きました。
すると娘が黙って妻の顔を指さしました。妻が疑う匂いの元は妻自身がオナラをしたのではないかと思ったようです。 私も娘と目が合い、そっと妻の顔を指さしました。
「今日は私の誕生日じゃー。」
本日2回目の叫びがでました。
その後、私は仕事に向かい夜10時ごろ自宅に帰りました。
帰ったところ妻がタブレットでゲームをしていました。 妻は最近「ねこあつめ」にハマっています。 そのゲームでは集めた猫を見る事ができます。 妻が私の晩御飯の用意をしている間、どんな猫を集めたか見せてもらっていました。
集めた猫の中に、「まんぞくさん」という名前の太った猫がおり妻にそっくりです。笑いをこらえながら触っているとどうやら猫の名前を変更する事ができるようです。
私はこっそりその猫を妻の名前に変更しました。 晩御飯を作り戻ってきた妻に猫の名前を見せました。
「今日は私の誕生日じゃー!」
妻は誕生日に3回叫びました。
「妻は誕生日に3回叫ぶ。」ミステリー小説の題名のような不思議な一日でした。
