先日家族でドライブしていた時の出来事です。
私の隣に乗っていた娘がいきなりクスクス笑いだしました。
何か思い出し笑いでもしたのかと思い私は聞いてみました。
「どうしたん、何かあったん?」
「バックミラーで後ろを見たらお母さんが凄い顔でボーっとしてた。」
流石の妻も娘のその言葉を聞いて怒りました。
「うるさいなー、あんたも不細工な顔してる時多いよ。」
娘はまだ見慣れていないと思いますが妻がボーっとしている時の8割は確かに凄い顔をしています。
結婚して10年たちやっと妻のボーっとしている時の顔に私も慣れてきました。
私はわかるよと娘に目で合図をして運転を続けました。
それから10分程たち娘はドライブに飽きてきたらしく私に話しかけました。
「パパ、何か面白い話をしてや。」
とんでもない無茶ぶりです。
「ないわ。」
「暇やもん、面白い話をしてや。」
「ないって。」
「面白い話やったら何でもいいから。」
「だからないって。」
何度も何度も私は娘の無茶ぶりを断りました。
「笑いの天才なのに面白い話を持ってないの?」
どうやら通常のお願いでは無理と感じたらしく、今度は私の心を揺さぶってきました。
笑いの天才を心の中で自称していた私としては、そう言われると引く事はできません。
「いいだろう。」
私の50以上ある持ちネタのとっておきの話を娘にぶつけました。
最初から少しずつ小笑いのポイントを入れ話を進めました。
娘の体が私の話で前のめりになってきました。
そして最後のオチの部分で私はテンション高く話しきり、娘の顔を見ました。
「ふっ。」
娘は私の話を鼻で笑い前方を見つめ無言になりました。
どうやら人は本当に大笑いした時は鼻で笑い無言になってしまうようです。
会社の友人と話す時も同じ現象が多々あるため、やはり私は笑いの天才だと認識ができた一日でした。