私の家庭では車が1台しかありません。
普段は妻は車で職場に行き、私はバスか自転車で会社に行きます。
その日は私が休みだった為、子供を預けている学童保育に迎えに行きました。
その後、妻の仕事が終わったため職場まで迎えに行きました。
いつも娘は隣の席に乗り、妻は後部座先の私の後ろに乗ります。
2人を乗せて帰る途中に娘の手を見てみると手の甲に「ありがとう」と書いてありました。
「それ何で手に書いてるの?」
不思議に思った私は娘に聞いてみました。
「学校に教育実習の女の先生がきとって今日が最後の日やったんよ。だから忘れんように書いたんよ。」
教育実習の先生が来ていたなんて私は全く聞いていませんでした、由々しき事態です。
「何でパパに教えてくれんかったんよ、教えてくれたら学校に挨拶に行ったのに。で、その先生は可愛かった?」
「うーん、あんまり。」
娘の答えに私はほっと胸をなでおろしました。
「まあ別に教育実習の先生が来ること位でパパに言わなくてもいいよ。」
「でも隣のクラスに来てた教育実習の先生は可愛かったよ。」
由々しき事態です。
「ちょっと待て、何でもっと早く教えてくれんかったんよ!」
私は娘を叱り飛ばしました。
「でも性格は私のクラスの教育実習の先生の方が良かったよ。」
これは悩ましい話になってきました。
「うーん、迷うな。俺はどっちかと言ったら顔より性格重視やからな、多少不細工でも性格がいいほうを選ぶかな。」
その言葉を聞いた娘はすぐさま後ろを振り返り妻の顔を見つめました。 そして私を見て小声で聞いてきました。
「いい?」
私は食い気味に答えました。
「よくない。」
そう答えた後、私の頭に鈍痛が走りました。
その痛みに気を取られ隣の車と衝突しそうになりましたが私の運転技術で何とか回避する事ができました。
原因がわかりませんが、いきなり頭に鈍痛が走った初めての経験でした。
今後、同じような頭の痛みがくると怖いので定期的に病院に通ってみようと思います。